既製杭工その1の巻き
みなさん、本日より
既製杭の施工についてのお話を始めますじっくり見て下さいね
本現場で採用されている工法は
中掘り根固め工法というもので、杭の中にスクリューを差込み先端に掘削用のヘッドを取り付けますそれを地中に押し込み掘った土は杭の中からスクリューを使い排土する仕組みになっていますまた、杭長が最長15mまでしか生産できない為、それ以上の杭長が必要な場合は杭を継いでいく作業も加わります
ちなみにコンクリートパイル協会発刊の既製コンクリート杭の施工管理によると、中掘り根固め工法は
打撃を用いず杭の自重および圧入により杭を沈設するとあります打撃を用いない為騒音が少なく周辺環境への影響が少ない為市街地での施工に向いているといえるでしょう
先に述べたように本現場での杭は、耐震性、経済性を考慮した結果下杭にPHC杭、上杭にSC杭を用いていますよってすべての杭に溶接作業があります溶接箇所は構造的にウイークポイントとなりやすい為に溶接作業完了時に欠陥がないか試験も行いますその部分にも触れていきますね
では、あれこれ書いてもわかりにくいので写真を入れていきましょう
まずは使用する杭の検収ですちゃんと設計どおりの長さ、径がありますね
PHCも
SCも
検収が終わったらスクリュー等をセットして杭を杭打ち機にセットしますそして設計位置に建て込みの作業です
うん、ちゃんと所定の位置ですね
そののち杭を沈めていきます
でも、そのときに杭がちゃーんと
まっすぐ沈んでいるか確認しないといけませんね
オッケー、ばっちりです
下杭を沈めたところで上杭との
溶接作業がまっています溶接の前に溶接面をきれいにしないといけませんね
もちろん上杭も
さあ、上杭を乗せます
で、溶接!おっと、
アワテナイ、
アワテナイその前に下杭に上杭がちゃんとまっすぐ乗っかっているか確認する必要があります
まずは
縦方向のズレはないか確認です2㎜以下だと合格です
うん、大丈夫です
次は
上下杭の隙間の確認です4㎜以下だと合格です
これも大丈夫ですね
では、溶接開始~
今回は
開先と呼ばれる溶接の為の隙間の深さが
14㎜ありますので、
3層の溶接を行います
では1層目
ほれ2層目
とどめの3層目です
さあ、完了しました
溶接が完了したところで、試験を行いますこの試験は
浸透探傷試験といいます溶接に
亀裂や、有害な
傷等が無いかを探す試験です
まず、溶接面を専用液で清掃した後に
浸透液なるものを散布します赤い液体でもし溶接面に亀裂などがあるとその中に浸透していく性質があります
しばらく置いたのちに、表面の余分な浸透液を
洗浄液で洗い流します
表面をきれいにしたら
現像液というものを散布しますこのとき、亀裂等があればその中の浸透液が染み出してきて現像面が赤くなりますつまりはそこが
欠陥箇所となるわけです
今回はばっちりです
さあ、溶接も終わりましたねそれでは上杭も沈めちゃいましょう
あ、もう沈んじゃいましたでも、今回は設計上の杭頭が現在の地盤より下にありますその場合は、
ヤットコと呼ばれるものを使いますこれを上杭の上に脱着可能なように取り付けますそして、そのまま地面に沈めていき上杭の杭頭が所定の高さまできたら沈設を止め
ヤットコを引き抜くのです
では、写真をと思いましたが今日はこの辺にしておきましょうあまりたくさん書くと理解しにくくなると困りますからね
では続きはまた後日お楽しみにー
あっ、最後にオマケです
現場でこのようなものを配りました
年末年始、お酒を飲む機会が増えますからね絶対に飲酒運転をしないように皆さんの携帯や車両の鍵などに付けてもらいました
みなさんも、飲酒運転は絶対にいけませんよ飲んだら乗らないを心がけましょう